第7回むつき庵はいせつケア実践報告会 報告03  [むつき庵賞]

第7回むつき庵はいせつケア実践報告会 むつき庵賞 受賞

「地域包括支援センターでもできるむつき庵認定講師
   〜おむつフィッターの繋がりを大切に〜」

八尾市地域包括支援センター緑風園 木本 泉さん  

|むつき庵認定講師セミナー受講申し込みの訳

おむつフィッターの研修を1級まで受講しても、地域包括支援センターでは実技を活用する機会もなく自信を持てない日々を送りました。こんな私でも認定講師セミナーを受ければ、地域で排泄ケアについて伝えられるようになれるかもしれないと思い申し込みました。

|認定講師になるための取り組み

【受講までの準備】

①課題図書を読んで感想文提出
②講義のためのパワーポイント作成

【受講】

①読書感想の共有:私が思う普通が全ての人の普通ではないということは、仕事でも、私生活でも度々感じたことでした。元々読書は苦手でしたが、読むと普通なら出会うことができない世界とも出会え、もっと考え方の幅を広げられます。その上人の感想を聞くと、また違う視点を感じることができました。

②パワポ発表批判大会:批判せず褒め合うご時世には珍しく受講生と浜田所長、ときにはスタッフの方にも参加していただき厳しく温かい批判の嵐で、批判し合う大切さと難しさを感じる貴重な体験となりました。他の人の発表を聞き批判をすることで、自分たちが驚いたことをもっと知ってほしいという共通の思いを感じました。そこから、他の人と違う自分が立っている場所でできることを考え始めることができました。セミナー2日目までの約1か月で、地域の薬局やスーパーでの軽失禁パッド取扱いの現状を伝える工夫を考えました。また、他受講者の発表から自分の言葉で伝えることの大切さを感じました。

|認定講師デビュー(セミナー受講後の取り組み)

マイナス思考で何もできない私から、もっと世界を広げたい、できることから始めたい私に変化し、
①おむつフィッターということをオープンにする
②おむつフィッターだから伝えられる思いを伝える
③所属する地域包括支援センターで排せつケアに関する講座をすることから始めることにしました。

|まとめ

今回のセミナーで排せつケアの伝え方を教えてもらえると思い受講しましたが、教えてもらう内容ではありませんでした。一見排せつとは直接関係がなさそうな読書を通じ多様な生き方や価値観を感じることから始まり、様々な地域、施設、職種に所属するおむつフィッターと出会い、排せつケアについて伝えたいことを真剣に考える内容でした。

そもそもおむつフィッターの講習では自分の価値観を押し付けず多様な価値観を認めて関わる姿勢に魅力を感じ1級まで受講したように思います。ところが、自分が伝える立場に立とうとしたときには方法論ばかり考えてしまいました。今回の受講で、多様な価値観を大切にするおむつフィッターの姿勢を改めて考え、排せつに関する知識を再確認して、おむつフィッターだから伝えられること、自分の立場だから伝えられることを考えることができました。

これからは、むつき庵の皆さん、セミナー・地元の仲間、その他多くのおむつフィッターの方々との繋がりを大切にして、最初に講習で感じた驚きを少しでも多くの人に伝えていきたいと思います。

第7回むつき庵はいせつケア実践報告会-発表者の皆様