第10回むつき庵はいせつケア実践報告会のご案内

『第10回むつき庵はいせつケア実践報告会』のご案内

今年の『第10回むつき庵はいせつケア実践報告会』は、京都社会福祉会館・ホールにおいて開催いたします。
全国各地から、大勢の方がお越しくださることをお待ちしております。

日時:2019年12月1日(日) 9:30~16:30  (おむつ検定11::55~12:30)
会場:京都社会福祉会館・ホール(4階)
講演: 大堀 具視(おおほり ともみ)氏
(日本医療大学保健医療学部リハビリテーション学科教授・作業療法士)
「利用者の思いに気づく、力を活かす 『動き出しは本人から』の介護実践」(仮題)

第10回むつき庵はいせつケア実践報告会申込書

☆☆「第9回はいせつケア実践報告会にようこそ」 (浜田きよ子代表のご挨拶から) 

むつき庵が誕生して今年で15周年を迎え、今回は15周年記念の実践報告会です。そんな記念すべき節目の実践報告会にようこそお越しくださいました。むつき庵を開設し、排泄ケアのスペシャリストを養成したいと思うようになり、2004年からおむつフィッター研修を開始いたしました。現在、おむつフィッター3級修了生は7150人となり、各地で排泄ケアの向上に努めておられます。1級、2級論文や各地のおむつフィッターさんから寄せられる優れた実践を、多くの方に知っていただきたく、この集いを始めました。排泄ケアを学び、よりよいケアを行うというのは、思えば自分ではない誰かの心身が良くなるために行っていること。そして誰かが良くなれば(自分のことではないのに)、それが嬉しいと感じられること、ヒトって本当に素晴らしい生き物です。

実践報告会は多くの方々に支えられて、今年で9回目の開催となります。素晴らしい実践を伝えたいというのが目的ですが、懐かしい方々とお会いしたいという思いもあります。むつき庵を開設してさまざまな方々に出会いました。そして研修やこのような集いは私たちにとって大切な記憶になっています。「あのときの実践報告会の発表」「あのおむつフィッター研修」など、むつき庵のこの15年の記憶は、むつき庵に関わってくださっている方々との「ともの記憶」です。共有できる温かな記憶は自身を支えてくれるモノだと感じます。

長田弘は著書「記憶のつくり方」のあとがきに、「記憶は、過去のものではない。それは、すでに過ぎ去ったもののことではなく、むしろ過ぎ去らなかったもののことだ。とどまるのが記憶であり、じぶんのうちに確かにとどまって、自分の現在の土壌となってきたものは、記憶だ。・・・・じぶんの記憶をよく耕すこと。その記憶の庭にそだってゆくものが、人生とよばれるものなのだと思う」。と書いています。大好きな文章ですが、だからこそ私の記憶を、自分の土壌となる記憶を、さまざまな方々とともに創り、耕していきたいと願います。

お忙しいなか、実践報告会にお越しくださり本当に有難うございます。ここにご参集くださった皆様、ご支援くださったメーカーの方々、そして発表してくださる方々に心よりお礼を申します。

★★第5回むつき庵はいせつケア実践報告会 浜田きよ子代表のご挨拶から

排せつケアは病気や障害など様々なことにより、快適な排せつが困難になった人を支援するものです。そのためには排せつのメカニズムやケアの技術、また福祉用具や住環境整備など多くの知識を必要とします。では知識を深めればよい排せつケアが実現するかというとそうもいかないのです。
「トイレに行こう」と人を誘う言葉やおむつのなかで排せつせざるを得ない人へのおむつ交換などは、おそらく知識や技術と同じくらい、「そうはできないと知りつつもその人に身をおいてみる」という視点も大切です。そしてこれが簡単ではありません。
しかもその評価?は専門職の方がするのではなく、ケアを受けている方々からいただくものです。それを踏まえつつ、私たちはおずおずと未熟な自分のケアを相手に差し出すしかありません。でもそれを重ねていきたいと私は思っています。そして人が気持ちよく排せつできるために実践を重ねていきたいのです。
この排せつケア実践報告会はそんな気づきのための場です。何らかのかたちで、自身の暮らしや実践に生かしていただければ幸いです。
そしてたとえそんなことがなくても、誰かとちょっと話ができたり、心が温かくなったりするなら、実はそれだけでも嬉しいです。
究めること以上に、他者の暮らしや人生に対して謙虚に向き合う、そんな視点で今後ともどうかよろしくお願いいたします。