第7回むつき庵はいせつケア実践報告会 報告01

「パッドの見直しから快適な排泄環境へ」

特別養護老人ホーム ぬく森・こもれび グループホームこもれび 中本 佳寿さん  

|取り組み開始時のGH詳細

当センターで受けた訪問相談の中で、当初の相談主旨が排泄ケアではなかったものの、結果的に排泄トラブルをも改善した例を紹介します。

|取り組み内容

①中本自身が小パッドを一度試し結果を伝達した
②職員に対しミニ勉強会を行う
③パッドの見直し
④トイレ誘導の検討
⑤排尿パターンの作成

<取り組み結果>
①行ったことで説得力があり職員が取り組みに前向きになった
②勉強会にて①の取り組みをさらに理解し意識改革がおきた
③大パッド使用者で尿量が少なくパッドが無駄になっている人から小さいものへ変更
④立位の取れる人・座位保持が出来る人に対し時間毎にトイレ誘導を開始
⑤何時にトイレで排尿があった、パッドにもトイレにも排尿があったなど細かく記録した

①〜⑤を行うことで排泄リズムや量などがわかり昼夜パッド使用者の内、日中布パンツのみでパッド未使用になった人が3名、布パンツに小パッドに変更した人が3名、紙パンツ+小パッドに変更した人が2名、夜間おむつ使用者0名(日中と同じ状態で夜間も過ごす)と変えることができ枚数も20〜150枚と激減することができた。トイレに座ることで下剤使用者も減らすことができた。
また、家人に対する金銭的負担軽減にもつながった。

|考察

職員の漏れなければいいから、その人に合った排泄ケアにするには多くの手順を踏むことが必要で、無理・できないとすぐに声が出るが研修へ行ったことや、まず自分が試したことにより取り組みやすい状況ができたと思われる。また結果が排尿パターンを付けたことにより、1日漏れずに過ごせた日は入居者と達成できたことに対して喜び合えたことや、目に見えての変化や利用者さんの変化を見て達成感が出てより快適な環境を作ってあげようという意識が芽生え、どんどん取り組みをして行くことができた。

職員の意識や行動で快適な排泄環境を作ることもできて、不快な排泄環境を作ることもできる。入居者の「ありがとう」「漏れずに気持ちよかった」「布パンツは快適や」をこれからも聞けるように施設全体の排泄環境・職員意識を良くしていきたいと思います。

第7回むつき庵はいせつケア実践報告会-発表者の皆様